無料の.NET開発環境
注意:.NET Framework SDKの説明は、「.NET Framework SDKを使用する」に移動しました。
.NETプログラミングを行っている方の圧倒的多数は、その開発環境(IDE)として Microsoft Visual Studio(以下、VS)を使用していることでしょう。しかしVSはかなり高価ですので、ちょっと.NETプログラミングをかじってみたいという人には敷居が高いです。 幸い無料で配布されている Microsoft .NET Framework SDK でC#やVB.NET等のコンパイラが提供されていますので、これを使うことにより、お金をかけずに.NETプログラミングを楽しむことができます。しかし.NET Framework SDKのみを使った開発では、テキストエディタでコードを書かなければならず、作業効率は良くありません。 しかし、ありがたいことに、非常に優れたフリーの.NET開発環境がいくつか存在します。ここではこのような無料で使用できる.NETの開発環境を紹介します。
注意:ここで書かれていることが事実と異なる場合もありますので、必ずご自分で使用するアプリケーションの使用条件等をご確認ください。
Visual Studio 2010 Express Edition現時点では、これが一番お勧めです。 Visual Studio 2010 Express Editionは、マイクロソフトが提供する、無料の.NET Framework開発環境です。製品版と比較すると機能が限定されていますが、本格的に使うのでなければ、まったく問題ないでしょう。 使用期間制限はありません。ただし、30日以上使用するには、ユーザー登録が必要です。作成したアプリケーションの販売など、商用目的の使用も可能です。 Windowsアプリケーション開発用の「Visual Basic 2010 Express」、「C# 2010 Express」、「C++ 2010 Express」と、Webアプリケーション開発用の「Visual Web Developer 2010 Express」が用意されています。 Web Developerには、Web Matrixと同様に、組み込みのWeb開発サーバーが用意されていますので、IISは必要ありません。 こちらのページから、Webインストールができます。オフラインインストールを行うには、こちらからDVDイメージをダウンロードします。 補足:Visual Studio 2008 Express Editionは、「Visual Studio 2008 Express Edition with Service Pack 1 のダウンロード」からダウンロードできます。Visual Studio 2005 Express Editionは、ダウンロードできなくなったようです。 SharpDevelop 3.2
SharpDevelopは、オープンソース(GPL)の.NET開発環境です。 対応している言語は、C#とVB.NET以外に、Boo、F#、ILAsm、IronRuby、IronPythonです。VB.NETでは、コンソールアプリケーション、Windowsアプリケーション、Windowsサービス、Compact Frameworkの開発が可能で、C#ではさらに、ASP.NET、WPFが可能です。 日本語化するには、SharpDevelop-jpにある日本語リソースが必要です。日本語リソースを適用する方法は、パッケージ内のReadmeをご覧ください。 SharpDevelopは、多くのプログラミング言語に対応している以外にも、VSにない面白い機能が幾つもあります。例えば、C#、VB.NET、Boo、Ruby、Python間のコード変換ができます。 MonoDevelop 2.4
MonoDevelopは、Linux、Windows、Mac OSXで動作するMonoの開発環境です。Windowsでは、Microsoft .NET Frameworkでコンパイルすることもできます。 SharpDevelopがバージョン3からMonoの対応をやめましたので(ソースには含まれているようです)、Monoの開発環境として貴重な存在です。 MonoDevelopはSharpDevelopを基にして作られたようで、操作性などSharpDevelopと似たような感じです。 対応している言語は、VB.NET、C#、C、C++、ILです。VB.NETでは、コンソールアプリケーション、Gtk#アプリケーション、ASP.NETの開発が可能で、C#ではさらに、ライブラリ、ASP.NET MVCが可能です。 その他以下に紹介するものは、今では古くなってしまった開発環境です。現在は、おすすめできません。 Microsoft ASP.NET Web Matrix v0.6.812
注意:Web MatrixはVisual Web Developer Expressに引き継がれたようです。
ASP.NET Web Matrixはマイクロソフトが提供しているフリーのASP.NET用開発環境です。言語はVB.NET,C#,J#に対応しています。 特筆すべき特徴は、WYSIWYGでのデザインが可能な点です。それ以外は、コードのカラーリング程度の機能しかありません。 また、IISがインストールされていなくてもテストが出来るという変わった機能もあります。これはIISの使えない環境ではとても使える機能でしょう。 VSと比較すると、VSでは基本的に分離コードファイルを作成するのに対して、Web Matrixでは単一ファイルとなります。 なおWeb Matrixに関しては、@ITに記事「Insider's Eye - ASP.NET開発のハードル下げるWeb Matrix」があります。 なお、ASP.NET Web Matrix Project 日本語版もあります。 Improve C# Plugin for Eclipse 2.0.1これは、EclipseのC#用のプラグインです。Eclipse及び、Improve C# Plugin for Eclipseについて詳しくは次のページをご覧ください。 EclipseはJavaの開発環境として有名で、かなりの優れものですが、C#のためのプラグイン「Improve C# Plugin for Eclipse」は残念ながら、これといった機能はありません。コードのカラーリングと、Eclipseからのコンパイラの起動(「ウィンドウ」-「設定」-「Set the C# compiler path」でパスを指定する必要があります)ぐらいしか出来ません(content assistant というC#のキーワードをリストで列挙する機能がありますが、私には役に立つ機能とは思えません)。 ただしLinuxでも動くため、Mono とともに使うことにより、Linuxで.NET開発することが可能となる利点があるようです。 Turbo C# Explorer 2006、Turbo Delphi for .NET Explorer 2006
注意:「Turbo C# Explorer 2006」と「Turbo Delphi for .NET Explorer 2006」は現在入手可能かわかりません。
Turbo C# ExplorerとTurbo Delphi for .NET Explorerは、Borland社が無料で提供している.NET用の開発環境です。Explorerエディションはカスタムコンポーネントの追加などができませんが、Windowsアプリケーションや、ASP.NETアプリケーションの開発が可能です。商用開発に使用することも可能です。ただし両者とも、.NET Framework 1.1がターゲットです。また、Turboはひとつのコンピュータに別の製品をインストールできないため、これらを両方インストールすることはできません(Turbo C++ for WindowsやTurbo Delphi for Windows、Borland Developer Studioをインストールしていれば、インストールできません)。 Borland C#Builder Personal ダウンロード版 1.0
注意:「Borland C#Builder Personal ダウンロード版」は現在入手可能かわかりません。Turbo C# Explorerに変わったと考えてよさそうです。
「Borland C#Builder Personal ダウンロード版」はDelphiなどでおなじみのBorland社が無料で提供している.NET用の開発環境です。日本語版もちゃんとあります。対応言語はC#のみのようです。無料とは思えないほど機能は充実していますが、ライセンスで、「商業開発は不可。自分のいかなる著作物も他の人に配布することはできません。」とあるため、学習目的以外での使用は難しいでしょう(ライセンスは、例えばフォルダ"C:\Program Files\Borland\BDS\1.0"の"license.txt"にあります)。 機能的には申し分ありませんが、ちょっと使ってみて不便に感じたのは、Windowsフォームプロジェクトにおいて、Trace.Write、Debug.Write、Console.Writeなどでの出力が表示されないことです。いろいろ探してみたのですが、IDEの設定により表示させる方法がわかりませんでした。もしかしたら表示できないのかもしれません。(方法が分かる方はご一報ください。) Visual Studioとの連携ということで言えば、Microsoft Visual Studio C# プロジェクト(*.csproj)を読み込むことができますが、Microsoft Visual Studio VB プロジェクト(*.vbproj)は「プロジェクトを開く」の「ファイルの種類」に表示されるにもかかわらず、実際には読み込めませんでした。 また、C#Builderで作成したプロジェクトは、Microsoft Visual Studio C# プロジェクト(*.csproj)にエクスポートすることもできます。 繰り返しになりますが、作成したあらゆるものを配布できないようなので、学習目的以外では使えませんが、学習目的であれば、かなり快適に使えます。
(この記事はメールマガジン「.NETプログラミング研究」の第14号で紹介したものを編集したものです。) 注意:この記事では、基本的な事柄の説明が省略されているかもしれません。初心者の方は、特に以下の点にご注意ください。
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